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     アリアケ風 ハヤシライス
 難易度:★★★ 調理時間:130分


 

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東野圭吾の『流星の絆』を読みました。彼は過去にも白夜行や幻夜
といったピカレスク物(悪漢物)を書いていますがこれもその流れを
汲む作品です。両親を惨殺されて養護施設で育った三人の兄妹が
末妹が資格商法詐欺に引っかかったことを契機に「自分たちも奪う
側に回ってやる」と思い定めて詐欺を働きだすという内容です。
やがて、そんな詐欺のターゲットの一人の父親が自分達の両親を
殺した犯人ではないかと気づいて……。
原作はクールなテイストが前面に打ち出されていたのですが、ドラ
マはクドカンこと宮藤官九郎が脚本を担当したこともあってコミカル
で救いのある内容が楽しめました。
殺された三人の両親である有明夫妻は横須賀で「アリアケ」という
洋食屋を営んでいたのですがそこの名物「ハヤシライス」が重要な
キーアイテムになっています。
ということで(何がだ?)、ドラマも見終わりましたので週末ちょっと
気合を入れてハヤシライスを作ってみました。
 (4人分)

 ・牛肉(スライス)
 ・玉ねぎ(スライスして冷凍して
  おく)
[ソフリットパート]
 ・玉ねぎ
 ・セロリ(茎)
 ・にんにく
 ・人参
 ・バター
[ソースパート]
 ・赤ワイン(180cc150円くらいの
  安いやつ)
 ・水
 ・玉ねぎの薄皮
 ・セロリ(葉)
 ・デミグラスソース
 ・マギーブイヨン
 ・トマト缶
[スパイスパート]
 ・ブラックペッパー(ホール)
 ・タイム
 ・オールスパイス
 ・オレガノ
[きのこパート]
 ・マッシュルーム
 ・バター
 ・白ワイン
[カラメルパート]
 ・グラニュー糖
 ・水
[仕上げパート]
 ・八丁味噌
 ・濃い口醤油
 ・バター
 ・ドライパセリ

200g
1/2個


1/4個
15cm
(皮ごと)ひとかけ
3cm
15g

150cc

300cc
2枚くらい
数枚
1缶(250gくらい)
1個
1/2個

3、4粒
少々
少々
たっぷりめ

1パック
15g
30g(大匙2)

9g(大匙1)
15g(大匙1)

9g(大匙1/2)
6g(小匙1)
15g
適宜
1.  [ソフリットパート]の野菜類を5mm角くらいのみじん切りにします。にんにくは芯を取り皮ごとみじん切りにします。
2. 煮込み用の鍋に[ソフリットパート]のバターとにんにくを入れて弱火にかけ香りが立つまで炒めます。これに人参、セロリ、玉ねぎの順に加えていき弱火で焦がさないように30分じっくり炒めます。
3. 2.と並行してフライパンに冷凍しておいた玉ねぎスライスとオリーブオイル少々(分量外)を入れて弱火の中火にかけ焦がさないよう30分炒めてあめ色に仕上げます。
4. 2.に[ソースパート]の赤ワインを加えて中火にかけ徐々に火を弱めながら水分がなくなるまで煮詰めます。
5.   4.に[ソースパート]の水を加えてひと煮立ちさせ灰汁を取ります。これに[ソースパート]の残りと[スパイスパート]を加えて弱火にし蓋をして20分煮込みます。牛肉を食べ易い大きさに切り塩、胡椒で下味を付けておきます。
6. 5.を裏濾します。ここで先日購入したムーラン登場。数秒で裏ごし完了しちゃいました。これは凄い。

野菜の搾りかすは取っておいて下さい。オムレツの具財に使うと絶品です。
7. 6.を鍋に戻し3.の玉ねぎを加えます。牛肉を食べ易い大きさに切って牛脂(分量外)と一緒に色が変わるまで炒めこれも鍋に加えます。
8. フライパンに[きのこパート]のバターを入れて弱火にかけ融かします。その間にマッシュルームを5mm厚くらいにスライスします。マッシュルームをフライパンに加えて弱火で3分以上しんなりするまで炒めます。更に白ワインを加えて弱めの中火にし水分がなくなるまで炒めます(途中から粘り気が出てきますのでよく絡ませます)。これを7.の鍋に入れます。
9. 小鍋に[カラメルパート]を入れて弱めの中火にかけ煮詰めます。徐々に大きな泡が立つようになると液の色が狐色になります。狐色が少し濃くなったかなというタイミングで7.の中身をお玉一杯分加えます。大きな音を立ててはねるので注意。カラメルをよく溶かして7.の鍋に戻します。
  • タイミングを過ごすと本格的に焦げて墨の味がします。慣れないうちは少し薄色で鍋の中身を加えた方が無難かも。
10. [仕上げパート]の八丁味噌を少量の熱湯(分量外)で溶かします。これと濃い口醤油を7.の鍋に入れよく混ぜます。[仕上げパート]のバターを加えて完全に溶かせばできあがり。ご飯とともにお皿によそい、ドライパセリを散らせて戴きます。
  
  • 実は4人前作ったので1人前少々食べたら後は冷凍しておこうと考えていたのです。が……、約1時間後、鍋は空になっておりました^^;美味しいとか、絶品とかとは次元が違う仕上がりでした。
  • むしろ、ご飯抜きでハッシュドビーフとして食べる方がお勧めかも。至福のひと時を味わうこと請け合いです。
  • 原作やドラマの台詞を可能な限りメモして再現したつもりです。スパイスにオールスパイスを加えていますし、にんにくの皮、セロリの葉を使うのもドラマの通りです。玉ねぎの薄皮はオリジナル。茶色が鮮やかになります。
  • そして重要な隠し味である醤油(本当は名古屋のかなり特殊な醤油)に加えてオリジナルとして八丁味噌を使っています。洋食に味噌というのは実はオーソドックスな隠し味なのですが独特の風味とコクを出すことができます。
  • 味噌はちょっとこだわって名古屋の老舗カクキューの「赤出し」を使っています。
  • 何れ牛すじからデミグラスソースを自作して再挑戦します。そこまで手間をかけたらどんな味になるんでしょうね。楽しみというよりちょっとドキドキしています。


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