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きのこのつぼ焼き風
難易度:★★★ 調理時間:80分 |
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初めて、母上がこの料理を作ったときの第一印象は「また、ハイカ
ラなものを仕入れて来よったなぁ」でした。
「王様のレストラン」というドラマの中で、左前になっていたレストラン
の起死回生の新作として「オマールエビのびっくりムース」というお
料理が編み出されるのですが、これはぽつねんと立っているムー
スを切ると中からソースがジュワっと出てくるという見た目を裏切る
楽しいお料理でした。それと同じように、この「きのこのつぼ焼き」と
いうロシア料理も子供心に見た目のインパクトが結構あった記憶が
あります。
縦長のコップのような器をパンが蓋をしています。で、そのパンを
切り崩すと中にクリームスープが入っていて、パンはそのままクルト
ンの代わりになるという仕掛け。子供でなくても「わーっ」と言いそう
ですね。
本来は、生クリームやマッシュルームを使うといった、結構原価の
高いお料理なのですが、安い食材で済むように少しアレンジしてみ
ました。
オーブンで焼くのですが、器は本来はココット皿を使います。我が
家には適当なサイズがなかったので、茶わん蒸しの器を使いまし
た。普通に陶器のコップを使ってもたぶん割れたりはしないと思い
ます(もともと焼きものですから)。
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(4人分) |
[具材パート]
・鶏肉
・しめじ
[パンパート]
・強力粉
・インスタントドライイースト
・砂糖
・塩
・卵黄
・牛乳
・水
・バター
[パンパート2]
・卵白
[スープパート]
・玉ねぎ
・小麦粉
・バター
・牛乳
・固形スープの素
・ホワイトペッパー
・ナツメグ
・グラニュー糖
・クローブ
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100g(皮は剥いでおき
ます)
1パック
150g
4g
7g
3g
1個分
40g(大匙2+小匙2)
60g(大匙4)
40g(大匙4)
1個分
1/2個
35g
40g
800cc
600cc分(マギーブイヨンなら2個)
少々
少々
少々
1本
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1. |
[パンパート]を全部合わせてこねます。予備発酵する場合は、水、砂糖、ドライイーストを先に合わせて砂糖を水によく溶かしておいて、残りの計量、粉ふるいなどをしている間に発酵させると良いです。
この生地はかなり柔らかくて、打ち台に叩きつけるのが難しかったですが(生地が飛び散ってキッチンがえらいことになりました)、飛び散った分、こびり付いた分は最後に回収すればいいと思います。150回くらい叩きつけて生地の表面が滑らかになればOK。ひとつにまとめます。このあと生地をボウルに入れて濡れ布巾をボウルにかけ、1時間くらい寝かせて発酵させます。
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2. |
発酵を待つ間にスープを作っちゃいます。鍋にみじんに切ったタマネギを入れて弱火で透明になるまで炒め、ここに小麦粉を放り込みます。続いてバターを入れて、粉っぽさがなくなったところで(小麦粉が見えなくなればOK)すぐに火から下ろします。冷たい牛乳を一気に流し込み泡立て器で常に混ぜながら強火で煮立たせて弱火に切り替えます。ひと煮立ちしたら、[スープパート]の残りを全て投入します。スープには、しめじが入りますので、クローブが見つけにくくなっちゃいます。焼く前にクローブを抜き出す自信がない場合は入れない方が無難かも。
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3. |
1cm角の角切りにした鶏肉と、小さめのざく切りにしたしめじを2.に入れて弱火で10分ほど煮込みます。底が焦げ付き易いので時々かき混ぜて下さい。その後、クローブを探し出して抜いておいて下さい。間違って混入したまま食卓に出すと口に入れた時にえらいまずさが広がって、「ロシアンルーレット・スープ」になっちゃいます(まさにロシア料理ですが) |
4. |
3.を器に均等に分けて流し込みます。パン生地は4等分して丸め10分間ベンチタイム(放置しておけばOK)します。その後、パン生地を麺棒で延ばして器の上に貼り付け蓋をします。この際、器の外側の縁に水を塗っておけばパンがはがれやすくなって便利です。[パンパート2]の卵白を溶きほぐして、パン生地の上から塗ります。 |
5. |
200度のオーブンで15分間焼けばできあがり。 |
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- 実は待っている時間が長いだけで手間は大してかかりません。オーブンが必須になるので、少し制約はありますけど、ごちそう感(?)はなかなかのものです。
- 具材は他に、ブラウンマッシュルーム(高いんだよなぁ)、エビ、ホタテ(もっと高そう)などを入れると本式になります。スープのオリジナルレシピは
・バター:35g
・薄力粉:15g
・牛乳:300ml
・純生クリーム:150ml
・塩:小さじ1/2
・コショウ:少々
だそうですが、生クリームは高いので牛乳オンリーのクリームスープにしました。
- 別にお店に出すわけではないので、具材は好きなものを入れれば良いと思います。ただ、容器のサイズの問題もありますから、具沢山にする場合は少量ずつ、小さめに切って入れると良いでしょう。
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