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     ぶりの漬け丼
難易度:★★☆ 調理時間:7分
(刺身を漬け込む時間は含めていません)


 

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グリム童話に「おいしいおかゆ」というお話があります。 僕が
生まれて初めて買ってもらった絵本の巻末におまけのように載っ
ていた童話なのですがけっこうお気に入りでした。 母娘二人で
暮らしている貧しい家庭が舞台。娘は森で老婆から不思議なおな
べをもらいます。「おなべやぐつぐつ」というと何も入っていな
い鍋におかゆが炊かれ、「おなべやおしまい」というとおかゆが
炊かれるのが止まるという便利なアイテム。 ある時、娘が街に
用事に行っている間にお母さんが「おなべやぐつぐつ」と言いま
した。いつものように鍋にはおかゆが炊かれ出したのですがお母
さんは鍋の止め方を知りませんでした。もうお腹いっぱいと思っ
てもおかゆは炊かれ続けます。やがて台所がおかゆでいっぱいに
なり、道にあふれ出し、それでもおなべはおかゆを炊き続けまし
た。 で、娘が街から戻ってみると村中がおかゆで溢れていてび
っくり。 「お鍋やおしまい」 娘がそういうとようやくおかゆ
は止まりました。今でもその村に行くとおかゆを食べながらじゃ
ないと道も歩けないんですって。おしまい。 熱々のおかゆが村
中にあふれて食べ放題ってちょっと憧れてしまうのですが(そう
か?)、冷静に考えればうんざりする状況ですよね。 江戸末期
、文化文政年間はまぐろの当たり年で豊漁が何年も続いたそうで
す。 「こんなに獲れても。食いきれねぇや」 村にあふれるお
かゆを見るような目で江戸の町の人たちは大漁のまぐろを見てた
め息をついたとかつかなかったとか。冷蔵庫のない時代ですから
日持ちもしません。それでも少しでも長く食べられるようにと考
案されたのがヅケという技法。醤油をベースにしたタレに刺身を
漬け込んで傷むのを抑える方法ですね。 童話のように「おなべ
やおしまい」とまではいかないけれどそれなりに有効な手段だっ
たので、あっという間に江戸前の寿司屋の間でヅケは広がり評判
になりました。 冷蔵庫が各家庭にある21世紀の今ではあまり
必要のない技法なのですが普通の刺身とはまた違った味わいが
ある──ということで今でも品書きにヅケが載っているお寿司屋さ
んは多くあります。 週末に買っておいたぶりのサクを食べそび
れてしまい、ちょっと鮮度が気になったので仕事に出かける前に
ヅケにしておいて夕飯にこんな丼を作ってみました。
 (1人分)

 ・ご飯
 ・ぶりのサク
 ・薬味
[漬け汁パート]
 ・濃口醤油
 ・味醂
 ・酒

1膳分
100g
大葉、ごま、刻み海苔、刻み葱など適宜

27g(大匙1.5)
12g(小匙2)
10g(小匙2)
1.  耐熱皿に味醂、酒を入れて電子レンジの500ワットで30秒チンします。そのまま放置して粗熱を取り濃口醤油を加えます。
2. 1.をやっている間にぶりのサクを7mm厚に切ります。これをタッパに並べて(重なってもOK)[漬け汁パート]をかけ上からラップを圧着して冷蔵庫で半日漬け込みます。
3. 熱々のご飯に[漬け汁パート]を大匙1ほどかけてざっくりと混ぜます。その上にぶりの漬けを載せ、お好みの薬味をトッピングすればできあがり。
  
  • タレに漬け込んだ刺し身はまた別格の味わい。脂の乗ったぶり刺しには醤油系のタレがよく合います。
  • 工程1.で酒、味醂をレンチンするとアルコール分が飛んで酒臭さが抜けます。面倒がらずにぜひひと手間かけてくださいな。
  • 薬味は味の濃い漬け丼の良いアクセントになります。わざわざ買ってくるほどでもないけれど。常備していれば他の料理でもいろいろ使えるので買い置きしていて損はないアイテムですよ。
  • 同じレシピでマグロやサーモンを使っても美味しくできます。


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