海老と舞茸のあんかけうどん 難易度:★★☆ 調理時間:12分 |
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7日に一度、「どようのひ」にだけ異世界とつながる不思議な洋 食屋《洋食のねこや》を舞台にしたファンタジー小説「異世界食 堂」にこんなエピソードがありました。 店でウエートレスとし て働く魔族の娘アレッタに異世界側での職が見つかった時のこと 。ねこやのマスターが就職祝いにとクッキーの詰め合わせを贈り ます。 「やっぱりお菓子って果物よりずっと美味しい!」 異 世界──日本の珍しいお菓子を彼女はとても大事にしていたので すが…… 彼女の新しい仕事は住み込みのメイド。ある日、主人 の留守中に客人が訪れてアレッタはお茶を出します。そのお茶に 添えて彼女は残り少なくなっていたクッキーを全部出したのでし た。 エピソードの最後にはアレッタの優しさが報われてほっこ りする結びになっていて僕的にはいっとう好きなお話だったりし ます。 とっておきの美味しいものを思い切りよく客人に振舞う というのは時代も洋の東西も問わず飛び切りのもてなしの心だと 思います。 江戸時代から続く山形県の名物料理「鱒のあんかけ 」もそんな思いが込められた料理だったらしい。あんかけは江戸 時代に上方(関西地方)で生まれた調理法。北前船という商船に よってそれが山形にも伝わりました。春に獲れる鱒を蒸してあん かけにしたこの名物料理はハレの日のごちそうでした。 葛も砂 糖も貴重品だった時代にそれを思い切りよく使ったあんかけ料理 で客人をもてなす。きっとそれはとっておきのご馳走だったので しょう。 クッキーの最後の数枚がどうなったか──ねこやのマ スターにその経緯が伝わったとしたら気の良い彼のことですから クッキーをもう1箱、アレッタにプレゼントしたんじゃないかな 。なんて考えながら今ではありふれた料理になったあんかけうど んをすすりました。今が江戸時代だったなら、この1杯も特別な ご馳走だったんだろうなぁ。 | |||||||||||||
(1人分) | |||||||||||||
・うどん(生めん、乾麺どちらで もOK) [具材パート] ・むきエビ ・茸類(今回は舞茸) ・ししとう ・人参 [餡パート] ・昆布出汁 ・蕎麦の本返しまたはめん つゆ ・水溶き片栗粉 |
1玉または1束 50g 1/4房 3〜4本 スライス1枚 100g(カップ1/2) 小匙1 3g分 |
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