エビのスパイス焼き 難易度:★★☆ 調理時間:8分 |
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「いろいろ咲きて野は楽し」
ネットを検索してもヒットしない ので記憶がいささか心もとないのですが横溝正史の言葉だったと 思います。 ミステリーの世界はいろいろと約束事がうるさい世 界であります。例えば1928年、ロナルド・ノックスというミ ステリー作家が編纂した「ノックスの十戒」というミステリー小 説のべからず集があります。要は「ミステリーではこういうこと をやってはいけないよ」という要件を10個にまとめたんですね 。曰く、 ・犯人は、物語の当初に登場していなければならない 。ただしその心の動きが読者に読みとれている人物であってはな らない。 ・探偵方法に、超自然能力を用いてはならない。 ・ 未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いて はならない。 など。面白いところではその5に ・主要人物とし て「中国人」を登場させてはならない。 なんてのもあります。 これは当時、黄禍論と呼ばれる差別思想があって「中国人は悪事 をなすもの」なんて風潮があったかららしい。つまり登場人物に 中国人がいると「あ、こいつが犯人だと即バレしちゃうからダメ 」ということかな。なんかいろいろひどい。あるいは「中国人は 全員超能力を使えるから」という意味合いもあったとか。いや、 中国人をなんだと思ってるんだ。 けど、1980年代の忍者ブ ームでは「日本人は全員忍術が使える」なんてことがわりと本気 で信じられていたらしいのであまり昔の人を笑えはしませんね。 閑話休題。横溝正史の言葉です。 「いろいろ咲きて野は楽し 」 彼はそんな窮屈なミステリー世界の約束事を憂いてこう言っ たとか。 「良いじゃん。そんな硬いこと言わなくったってさ」 呵呵大笑する大御所の笑顔が目に浮かぶような鷹揚な意見だと 思います。 大横溝の言葉の通り21世紀の今、ミステリーはず いぶん融通の利く自由度の高いエンターテインメントに昇華して います。 例えば映像ミステリーですが「犯人は、物語の当初に 登場していなければならない」を逆手に取ってカメラマンが犯人 というのもありました。スクリーンには一度も登場していないの ですが当然そのスクリーンに映し出されている映像を撮ったやつ が最初から存在するだろうという発想の盲点ですね。 あるいは 超能力を使ったミステリーも今ではわりと普通にあります。「犯 人はサイコキネシス(念動力)を使って部屋を密室状態にした。 問題はなぜ密室にする必要があったかだ」とか「ここでテレポテ ーション(瞬間移動)が使われたことは間違いない。問題は犯人 が何を移動させたかだ」と解くべき謎をHOW(どうやって=ト リック)からWHY(動機)やWHAT(何を)にずらせばミス テリーとして成立するのです。 ミステリー同様、料理の世界も 窮屈な約束事がいろいろ存在します。「寿司はかくあるべし。こ んなものは寿司ではない」なんて言って憚らない人も実際にいる みたいです(面倒くさいなぁ)。 おせち料理なんかは約束事の オンパレードでご年配の気難しい方の中には洋風おせちや中華 おせちを苦々しく思っている人もいるかも。 僕は根がへそ曲がり なので「だったらもっとありえないおせちを見せてやる」なんて 燃えちゃうタイプなんですよね。ということで2024年のおせ ち料理にはこんなエスニック風の料理も重箱に詰めちゃいました 。家族にはなかなか好評だったのでレシピをメモしておきます。 | |||||||||||||
(2人分) | |||||||||||||
・バナメイエビ ・サラダ油 ・バター [下味パート] ・おろしにんにく ・塩 [衣パート] ・カレー粉 ・片栗粉 [仕上げパート] ・レモン果汁 |
10尾 12g(大匙1) 5g ひとかけ分 1g 小匙1 9g(大匙1) 5g |
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