牛こまのメンチカツ 難易度:★★☆ 調理時間:10分 |
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僕が子供時代を過ごした昭和の頃はいろいろな物の価値の計り 方が権威主義っぽくてあなたまかせで自分で物の価値を考えるこ とが希薄だった気がするなと振り返って思います。今風の「人がな んと言おうと僕はこれが好き」なんて考え方をする人が少なかっ たと思うな。 たとえば「クラシック音楽は高尚」という妙な風 潮がありました。ろくすっぽ演奏を聴いていないのに「だってベ ートヴェン作曲だし」とか言ってありがたがったりしてw ある いは「漫画は低俗」という妙な風潮もありました。手塚治虫をは じめとする作品群がつるし上げに遭ってヒステリックなPTA役 員がいる地区では学校にそれらの本が集められて焚書(本を焼く こと)されたこともあったとか。さすがにそれは僕が生まれる前 の時代の話なので詳しいことは知りませんが僕の想像では漫画 を指弾した人たちって実はろくすっぽ中身を読んでなかったんじゃ ないかなと意地の悪い想像をしてしまいます。 似たような「妙 な風潮」は料理の世界にもありました。「フランス料理は高尚」 「このステーキは上等で旨い。だって100グラム●●円もする んだぜ」なんてね。 料理の価値を自分の舌で感じるのではなく 食通たちの評価や値札で無思考に決めてしまう風潮はあの頃、 確かにありました。多くの人がそれを肌で感じていたからこそそん な風潮を皮肉る話がウケたのでしょう。 1970年代、昭和の 後期になると食の権威主義のアンチテーゼとして様々な料理漫 画が登場しました。包丁人味平、ミスター味っ子、美味しんぼ、食 戟のソーマなどなど。料理に対する切り口は作品ごとに違いまし たが共通するのは主人公の立ち位置が権威の対極にあったこと かな。 で、料理対決ともなれば料理の知識と発想力でチープな 食材を昇華させ高級グルメを打ち破る──なんてのが定番の展 開でした。 そういったアイデア料理の一大ジャンルに「なんちゃっ て料理」というのがありました。 なんちゃってステーキ丼、な んちゃってローストポークなどなどチープな材料を使っているの にまるで本物の●●みたいと思わせるアイデア料理です。で、時 として味は本物以上だったりするというw 諸物価高騰の折、そ んな「なんちゃって料理」にスポットライトを当てるというのも ありかな──なんて考えまして、こんな料理を作ってみました。 | |||||||||||||
(2人分) | |||||||||||||
・牛こま肉 ・キャベツ ・薄力粉 ・卵 ・パン粉 ・揚げ油 [下味パート] ・濃口?油 ・塩 ・ブラックペッパー ・ナツメグ [ソースパート] ・トマトケチャップ ・ウスターソース ・赤ワイン ・濃口醤油 ・バター |
200g 2枚 少々 1個 適宜 適宜 9g(大匙1/2) ひとつまみ 少々 少々 15g(大匙1) 12g(小匙2) 5g(小匙1) 数滴 5g |
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