TOP >> Gのレシピ集 >> おかず系(和食) >> カマスの塩焼き
            

     カマスの塩焼き
難易度:★★☆ 調理時間:20分
(冷蔵庫で寝かせる時間は含めていません)


 

このエントリーをはてなブックマークに追加
 (過去の『特集』情報
「おせち料理特集(2013年バージョン)」
 (過去の新着情報)
 
 姉妹サイト「Gの書斎」
 ツイッター
 携帯版「Gの食卓」
 携帯版「Gの書斎」
 
アフィリエイト・SEO対策
 
 
アメリカのジャーナリスト、マルコム・グラッドウェルが提唱し
た言葉に「1万時間の法則」というのがあります。 「人が何か
を習得するためには1万時間の練習が必要である」という説で、
スポーツにしろ芸能にしろ何かひとつことを極めるには1万時間
以上努力する必要があると彼は提唱しました。 1万時間ってど
れくらい?──膨大過ぎてピンと来ない数字ですが1日3時間練
習するとして毎日休みなくそれを続ければ9.13年ほどで到達
する時間です。人生の長さを平均70年、子供の頃や老後を除い
て実際に何かに没頭できる時期をその半分の35年(=就職して
から定年退職するまでの時間)くらいとすればその1/4以上を
ひとつことに没頭する計算になるわけで想像するだけでくらっと
眩暈がしそうですね。 この説には賛否両論あって「まさにその
通り」という人もいれば「そんなわけあるかい」という人もいま
す。反対意見の論拠のひとつは「凡人が1万時間以上努力しても
プロ野球選手になれやしないじゃん」というもの。全くその通り
だと運動音痴の僕は思っちゃいます。けどその意見を肯定しなが
らこんなことを言う人もいるんですよね。 「それでも一流のプ
ロ野球選手は例外なく1万時間以上の努力をしている」 それも
またごもっともと頷けてしまいます。 この「1万時間の法則」
に賛否両論が出る現象を科学的なアプローチで分析してみると
意見が割れる理由が見えてきます。それは──「何かを習得(極
める)」できたかどうかを判断する基準が曖昧なことに起因するの
だと思います。 「何かを習得(極める)」できた基準が例えば
プロ野球選手になれたかどうかならばこの説を否定する人の方
が多いでしょう。プロになれるかどうかは努力だけでなく最初に立
っているスタートラインがどこか(プロになれる資質を持ってい
るかどうか)も大きく関係してきますから。 けれど「(1万時
間)努力する前の自分と比べたら格段に技術が向上している」と
いう基準であれば賛成意見が多いのではないでしょうか(この「
格段」をもっと具体的に定義する必要はありますが)。この基準
ならば努力する前の自分のスタートラインがどこであったかは無
関係ですから。 そもそものスタートラインが自分とは違う他人
と比べて努力したことによる成果を大きい小さいというのは本来
無意味なことです。昨日の自分に今日の僕は勝つ! そのため
には1万時間といわず何万時間でも努力する。というのがこの説
の本質じゃないかなと僕は思っています。 「カマスは背開きにし
ます」 この料理を作るに際して参考にしたレシピの冒頭の手順
にそう書かれていました。なるほどなるほど──なんて思いなが
らすすっと包丁を動かして背開きにしてワタを取りながらふと思
ったのです。 「10年前の自分はぜったいこんなことはできな
かった」 気が付くと1万時間以上、僕は料理を続けていたよう
です。
 (1人分)

 ・カマス
 ・塩

1尾
2g(小匙1/3)
1.  カマスは背開きにします。頭の付け根に包丁の刃先を当て尾に向かって包丁の刃を撫でつけるように引きます。背に切り目が入りますのでそこに包丁の刃を入れてバイオリンの弓のように前後に引きながら切り目を深くしていき腹の手前数ミリまで包丁を入れれば後は手で開けます。
  • 包丁を持つ手に力を入れ過ぎないこと。力を入れなくてもすっと引けば身が切れるように包丁はできています。むしろ力を入れるのはカマスを押さえている他方の手の方で魚が動かないようしっかり押さえましょう。
2. 1.のワタを取り骨抜きで骨を抜きます。これを流水で洗ってキッチンペーパーで水気をふき取ります。これをバットに入れ30cmほど上から塩を均等に振りかけます(1尺(約30cm)上から振りかけるので尺塩と呼ばれる技法です)。これを冷蔵庫に入れて30分ほど可能であれば半日休ませます。
3. 皮を下にして魚焼きのグリルで10分焼きます。ひっくり返して更に5分焼けばできあがり。
  
  • 身がもっちりしていてとても美味しい魚です。脂の乗りも程よくてしつこくはないのであっという間に食べられちゃいます。
  • お好みでスダチやレモンの果汁を絞ると清涼感が増して美味しいですよ。
  • カマスの旬は年に二度、春(6〜8月)と秋(9月〜12月)に来ます。特に秋のカマスは脂が乗っていて味が良いと言われますので機を逃さず戴きましょう。
  • 工程2.の骨抜きの作業は面倒に感じるかもしれませんがこれをやっておくと食べるのがぐんと楽になりますので頑張りましょう。
  • 魚を捌くのって難しそうって感じる方もいらっしゃるかもしれません。けど断言しますが上達するコツはたったひとつ。反復練習あるのみです。しょっちゅう捌いていれば嫌でも上達しますので失敗を恐れずにチャレンジしましょう。


本サイトの著作権は全てサイトマスターに帰属します。本サイトの転記は、ご遠慮願います。

inserted by FC2 system inserted by FC2 system