昆布とチーズ和えおにぎり 難易度:★★☆ 調理時間:15分 |
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少年ジャンプに連載されていたお料理漫画「食戟のソーマ」はミ スター味っ子と同様の料理勝負を主軸にした作品と言えますが 過去作と一線を画する独特の演出方法が効果的に使われていま した。 それは専門用語の多用。ポワレ、ミルポワ、クレピーヌ、ガ ルニチュールなどおよそ小中学生男子が読む読み物らしからぬ 料理用語のオンパレード。アニメの実況者(恐らくは良いおっさん 世代と推定)をして「日本語でOK」と言わしめることもしばし ば。けれど登場人物たちが当たり前のようにそれらの用語を口に することで彼らが料理のプロを目指しているというリアリティが 効果的に演出できていました。 そういった素人離れした空気感 の演出は専門用語だけではなく、出される料理の内容にもふんだ んに施されておりました。 丼物、唐揚げ、ラーメン、お弁当な ど少年誌連載作ゆえに扱われる料理が小中学生男子の興味を 掻き立てるジャンルに特化しなければいけないという縛りがあるに も関わらずその料理に加えられる創意工夫は明らかにプロの経 験と知識に基づくアイデアと思われるものがちりばめられていまし た。 長期連載の宿命で後半になってくると少しそういった演出に も苦しいところが出て来ていたのですが初期の頃は間違いなくプ ロの料理人や料理研究家渾身の一品がちらほら登場していまし たね。 このおにぎりのアイデアもその一つ。主人公たちが朝の野 良作業(自分たちの扱う食材は自分たちで栽培しているのです) の差し入れに同級生の田所恵がこしらえたものです。 彼女はあ がり性が災いして実技成績こそ最下位ですが調理技術は確かで 丁寧。最大の武器は母性を感じさせるホスピタリティ──食べる 人に対する思いやりです。 とくれば他ジャンルのコミックスなら 梅干しとかおかかと言ったおふくろの味的な料理が出てきそうな ものです。けれど同作は料理漫画。彼女が用意したおにぎりの具 材は茹でた豚バラ肉をにんにく味噌とハチミツで漬け込んだもの と昆布のチーズに佃煮を和えたもの。どちらも野良仕事でかいた 汗で失われた塩分を取り戻し1日をスタートを切るための元気が 出る料理です。加えてその発想はコンビニやスーパーに並ぶおに ぎりのようなありきたいなものではなく素人離れしています。それ でいて小中学生男子が容易にイメージできて「おいしそう」と思わ ず手を伸ばさずにはおられないおにぎりですよね。 初めてこの おにぎりのアイデアも見た時はこの「プロらしいアイデアの詰ま ったおにぎり」という命題と「子供でもイメージできる身近な食 材で作る」という命題をよくぞ両立させたと感心したものです。 で、いつかこのおにぎりは作ってみたいなと考えていたのです が過日、ピクニックのお弁当をこしらえていてご飯ものをどうす るか迷っていた際に丁度思い出したので良い機会だと思って試作 してみました。 | |||||||||||||
(おにぎり1個分) | |||||||||||||
・ご飯 ・塩 ・すしはね ・おしゃぶり昆布 ・ごま油 ・とろけるスライスチーズ [戻し汁パート] ・蕎麦の本返しまたは麺つゆ ・水 ・砂糖 ・粉山椒 |
半膳分 1g(小匙1/6) 半枚 ひとつかみ 4g(小匙1) 1枚(ピザ用チーズで も可) 小匙2 20g(20ml) 3g(小匙1) 少々 |
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