味噌トマトソース 難易度:★☆☆ 調理時間:2分 |
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昭和の昔、家庭の食卓には醤油さしが置いてあった──
そう言 われると微かな記憶ですがあったような気がします。もちろん家 庭によってまちまちだったと思います。調味料が全くないすっき りしたテーブルのお宅もあったでしょう。逆に醤油にとどまらず 、ソース、塩、マヨネーズ、味の素などなどがずらっと食卓に並 べてあったお宅もあったのじゃないかしらん。 で、そういう家 庭には何にでも醤油をかけたがる家族がいたんじゃないかしらん 。 目玉焼きに醤油、カレーライスに醤油、ハンバーグやステー キにも醤油。中には塩鮭やお漬物にまで醤油をかけたがる人が いるというのを風の噂に聞いたことがあります。いや、さすがに塩 鮭に醤油は……想像しただけで口の中が塩っ辛くなるのですが。 けどそういった嗜好の人たちを安易に「味音痴」の一言で片づ けるのはいかがなものかとも思うのです。例えば昭和の喫茶店で 出されていたカレーは小麦粉と油脂でとろみを付けているだけで コクが希薄だった覚えがあります。一口食べてみて「なんか一味 足りない」と考えた人が醤油を少し垂らして風味を強化していた のだとしたらそれはむしろ味音痴などではなく味に敏感な人たち だったのかもしれません。 その癖が未だに抜けずカレーを見る と条件反射的に醤油をかけたくなったとしても誰がその人を責め られましょうか。ただイマドキの渾身の本格派カレーハウスで店 の人に「醤油ください」なんて言ったらヤな顔をされるのは必至 。下手したら出禁ものではあるのですがw 昭和の頃、特に洋食 の調理技術は発展途上で市井の飲食店にまで十分な情報が伝 わっていなかった節があります。なので「なんか残念な感じ」と思 える料理が出てくることもあったんじゃないかな。そういった時「 テーブルの上にある調味料をご自由にお使いください」というサ ービスはとても嬉しかったんじゃないかと思うのです。 今は逆 に情報が行き届き過ぎて素人が家で作った料理でさえ侮れない味 のものがあります。ましてやお店で出される料理が「残念な感じ 」──なんて機会はぐっと減ってしまいました(って、「機会」 と呼んで良いのか(笑))。 なら残念な料理の風味を強化する ために醤油を後足しする意味はなくなったかというと一概にそう とも言えないんですね。 『洋食に醤油や味噌を少量加えると風 味が複雑になる』 というのは紛う方なき真理です。 で、欧米 の食文化に培われた料理人には出てこない発想なので店のオリ ジナリティを出すためソースの隠し味に和風の調味料を使う料理 人は多くいるのです。 | |||||||||||||
(1人分) | |||||||||||||
・酒 ・トマトケチャップ ・味噌 ・味醂 ・(お好みで)一味唐辛子 |
15g(大匙1) 15g(大匙1) 12g(小匙2) 6g(小匙1) 少々 |
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