親子焼鳥丼 難易度:★★☆ 調理時間:50分 (うち30分は鶏肉をタレに漬けこむ時間です) |
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織田信長は椅子に座ってワインを飲んだ最初の日本人である─ ─なんて記事を読んだことがあります。如何にも伝統にとらわれ ない豪放磊落な信長らしいエピソード。ご本人は「俺ってそうとう イケてない」なんてご満悦だったかもなんて考えちゃいます…… が。 実は信長は下戸だったらしい。なのでワインを最初に飲ん だ日本人という話はどうも眉唾っぽいんですよね。とはいえ当時 、宣教師がワインを日本に持ち込んだのは史実のようなので誰か 最初に飲んだ人がいたのは事実でしょう。それは誰か──を語る と話が長くなってしまうのでまた別の機会にしますが間違いがな いのはその辺を歩いていた村人Aなどではなく宣教師に謁見でき る立場の人物でしかも彼がワインを献上するに値する利(見返り )が期待できる人物であったことは間違いありません。 かよう に今では当たり前にスーパーで売られているような商品が一部の 特権階級しか口にすることができなかった時代がありました。例 えば織田信長は甘党で金平糖やバナナを食べたことがあったそう ですが同時代でそんなものを食べられる人はほとんどいなかった でしょう。 江戸時代なら新米が食べられるのは武士の特権で街 に流通しているのは古米ばかりだったとか。日本酒も澄んだ清酒 が飲めるのは武士だけ。町人が飲んでいたのはどぶろくと呼ばれ る濁り酒でした。件のワインも将軍への献上品でしたから飲めた のは将軍と一部側近&毒見役だけでした。 それを考えると今の 時代はお金さえ払えば誰でもどんな料理でも食べることができま す。たとえ高級料理でも食べたければ毎月の生活費を少しずつ 切り詰めていけばすぐに貯まるくらいの価格帯。そのお金を持って いけば基本的にお店に拒否されることはありません(ま、会員制 のお店とかは別ですが)。そして庶民だから倍の料金を払わない といけないとかそういうこともなく誰が注文しても同じ値段で料 理が供されます。僕らにとっては当たり前のことですがこれって すっごく良い時代に生まれたってことなんだよなぁと改めて思い ます。 江戸は日本橋人形町に『玉ひで』という老舗鶏料理店が ありました。創業は1760年。この店も鶏肉料理を供していた のは特定の上客のみ。それ以外に武家屋敷に呼ばれて鶏料理を 供することがあったとか。 それから130年ほど時代は下って1 891年(明治24年)五代目が店を取り仕切る時代になるとさ すがに誰でも入ることができる軍鶏鍋屋に変わっていたらしい。 ある時、常連客が軍鶏鍋の残りに溶き卵を加えて卵とじにした ものをご飯にすくって食べているのを店主が見かけました。これ に着想を得て考案されたのが──親子丼の始まりだったとか(親 子丼の起源については諸説あるのでそのうちのひとつですが)。 江戸の昔だったらその親子丼も一部の上級武士だけが独占して いたかもしれません。けど文明開化した明治の代。親子丼は広く 知られるようになり誰もが気軽に食べられる丼料理となりました 。 とあるランチタイム。件の親子丼の鶏肉を焼き鳥風にアレン ジしたやつを食べてみたいなと思ってこんな料理を試作してみま した。なんだかんだ理不尽なことも多い世の中ではありますが皿 の前では誰もが平等。その点に関してはホント良い時代に生まれ たなぁと感じます。 | |||||||||||||
(1人分) | |||||||||||||
・ご飯 ・鶏もも肉 ・白ネギ ・焼き肉のタレ(漬け込み用) ・焼き肉のタレ(仕上げ用) ・卵黄 ・大葉(千切り) ・白ごま [ご飯の味付けパート] ・卵白 ・鶏がらスープの素 ・梅干し ・味醂 |
1膳分 150g 半本 15g 9g 1個分 1枚 適宜 1個分 小匙1/2 1個 6g(小匙1) |
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