豚ヒレの味噌漬け 難易度:★★☆ 調理時間:20分 (冷蔵庫で寝かせる時間は含めていません) |
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2022年の秋頃、テレビ東京で「ザ・ファーストレシピ」とい う番組をやっていたみたいです(僕はテレビを持っていないので ネットで番組紹介を見かけただけですが)。 なかなか面白いコ ンセプトのバラエティーショウでスタジオに一流の料理人をお招 きして彼が見たことも聞いたこともない未知の食材を提供。制限 時間内にその食材を使ったフルコースを考えるというものだった みたい。ちょっと観てみたかったかも。 未知の食材、料理と対 峙する──なんて21世紀の今ではなかなか得られない経験かも しれませんが明治初期、文明開化と呼ばれた頃はそんな機会が わりと頻繁にあったんじゃないかなと想像します。 欧米人が持ち 込んだ洋食という料理自体が未知だったというだけでなく獣肉、 乳製品など未知の食材がいっぱい到来していましたから。 「で 、これはどうやって食べるの?」 なんて困惑する明治人たちの 顔が思い浮かぶよう──ちょっと見てみたかったかも。 ま、そ ういう時はとりあえず自分が知っている似たような食材を使った 料理を真似てみるというのはごく自然な発想でしょう。なので、 牛肉の食べ方として考案されたのは鍋料理でした。実は江戸時 代も猪や鹿肉などジビエを食べる習慣はいくばくかはあってその 食べ方が牡丹鍋や紅葉鍋だったんですね。ストレートに猪鍋や鹿 鍋と呼ばず牡丹(=猪)とか紅葉(=鹿)と隠語で呼ぶ当たりなん か可愛いw てか、やっぱ隠語を使わないといけないくらいには はばかられていたんでしょうね。 とまれそれを牛肉に転用して 牛鍋が誕生しました。味付けも牡丹鍋同様に味噌を使ったとか( 臭み消しの目的もあったみたい)。牛鍋と言えば牛丼のルーツと 言われていますが最初はだいぶ違ったテイストだったみたいです ね。味噌味の牛丼ってちょっと食べてみたいかも。実は江戸時代 にも近江牛の味噌漬けなんて名物はあったので(食べたのは将軍 とか偉い人だけだったみたいですが)獣肉に味噌というのは今よ り馴染み深かったのかもしれません。 牛肉に比べれば猪の品種 改良版である豚肉はもうちょっととっつきやすかったのかな。 「これは猪だと思えば食べられないことはない」 なんて自分に 言い聞かせながら箸を伸ばした明治人もいたかもしれませんね。 豚肉はその後、カツレツやトンカツのように洋食屋を背負って立 つ看板料理に育っていきますが明治の黎明期、未知の食材だっ た豚肉のファーストレシピは案外、牛肉を真似た味噌漬けだった かもしれません。 | |||||||||||||
(1人分) | |||||||||||||
・豚ヒレ肉(ブロック) ・付け合わせ野菜 [漬けダレパート] ・味噌 ・味醂 ・砂糖 ・豆板醤 ・おろしにんにく |
150g 冷蔵庫のありあわせ を適宜。今回は大葉 とミニトマト。 9g(大匙1/2) 9g(大匙1/2) 6g(小匙2) 6g(小匙1) ひとかけ分 |
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