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     鯖の清蒸(チンジョン)
難易度:★★☆ 調理時間:35分


 

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僕が大学生になった1980年台、後に料理漫画の金字塔と呼ば
れる連載が開始されました。言わずとしれた「美味しんぼ」です
。 サークルの仲間内でも読者が多くて飲みに行ったときなどよ
く話題になっていましたっけ。 作中で紹介される料理はどれも
美味しそうだったのですが類別すると大きく2種類に分けられま
した。1つは食材が特別なもの(有機農法の野菜やらめったに獲
れない魚やらを使ったもの)で、もう1つは調理法が特別なもの
でした。 前者は手に入りにくい食材を使っていますのでそれこ
そ指を加えて見ているしかなかったのですが、後者は見様見真似
でよく試作していました。 けど、美味しんぼで紹介される料理
って大前提がプロの料理人が調理するものが多くて難易度が高か
ったんですよね。加えてこっちは料理を覚えたてのただの学生。
なので、あくまでも「こんな感じの料理だろう」と自分に言い
聞かせるレベルの出来だった気がします。 けど、結婚してわり
とすぐの頃に作った「鯛の清蒸」は出色の出来でした。清蒸の読
み方はチンジャオと記憶していたのですが今調べるとチンジョン
かチンジェンくらいが正しいみたいです。 清蒸とは中華風の蒸
し料理で蒸し器さえあれば手近な材料でわりと簡単に作れます。
肝心のエピソードの中身はほとんど覚えていないのですが鯛を使
った料理の中では抜きん出た調理法と紹介されていた気がします
。 で、それからまた二十年近く経過した2021年。冷蔵庫を
覗くと鯖が1切れ。どうやって食べようかなと考えていた時にふ
と清蒸を思い出したのです。 いやいやいや、あれは鯛を使った
から美味しいのであって青魚はだめっしょと思い直したのですが
、いやいやいやいや、物は試しと言うじゃないの。やってみる価
値はあると更に思い直してトライしてみました。
 (2人分)

 ・鯖
 ・白ネギ
 ・生姜
 ・ごま油
 ・塩
 ・ホワイトペッパー
 ・酒(できれば紹興酒)

2切れ
白い部分4cmくらい
スライス3枚
12g(大匙1)
適宜
適宜
30g(大匙2)
1.  鯖は骨を取り塩、ホワイトペッパーをきつめにまぶして10分なじませます。白ネギは白髪ねぎにして10分水に浸けます。生姜は針生姜にします。
2. 耐熱皿に酒を張り、鯖を重ならないように並べて置きます。その上からこんもりと白髪ねぎと針生姜を載せて蒸し器で15分蒸します。
3. 2.を皿に取り分けて盛り付けます。フライパンにごま油を入れて強火にかけ煙が立つほどに熱したら一気に鯖にかけてできあがり。
  
  • とにかく清々しい香りが印象的な一皿です。ネギと生姜の風味がしっかりと魚に移って青魚を食べている気がしません。やっぱこの調理法は凄いです。
  • お好みで胡瓜やズッキーニのスライスを工程2.の酒を張る手順で皿の底に敷き詰めてください。良い付け合せになります。
  • 結論から言ってこの調理法は魚全般に通用すると思います。むしろ鯛などの高級魚より安い魚をご馳走に変身させる調理法なのかも。


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