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     ささみのヅケ焼き
難易度:★★☆ 調理時間:半日


 

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魚編に旨いと書いて鮨(すし)と読みます。この漢字は紀元前の
中国の文献には登場するらしいのですがそんな時代にどうやって
生魚を扱ったんだろうとたいへん興味をそそられますね。 鮨の
歴史はナマ物の保存法の歴史でもありました。江戸より昔の鮨は
いわゆる「なれずし」と呼ばれる発酵食品で僕らがイメージする
鮨とはずいぶん違いました。今でもなれずしは流通していて滋賀
県の鮒ずしなどは有名です。僕も食べたことがありますがとにか
く匂いがすごい。酒呑みだからか僕的には食欲をそそられると感
じられる匂いなのですが、かなり多くの人が「あれだけはダメ」
って言いそうな臭いだったりします。そう、昔は寿司といえば臭
い食べ物の代表選手だったみたいなのです。 僕らがイメージす
る握り寿司が登場したのは江戸後期、文化文政の頃。それにした
って冷蔵庫がない時代ですから魚の刺身なんて何時間も持ちませ
ん。そこでいろいろな保存方法が考案されました。 まず米(し
ゃり)に酢を混ぜ込むことで腐敗を遅らせるという工夫がされま
した。科学的な理解はなくとも経験的に酢漬けにすれば腐りにく
いことが知られていたのですね。加えて刺し身を醤油と酒を合わ
せたタレに漬け込むことで長持ちさせるヅケという方法が考案さ
れました。今聞いても「へえ、なるほど」てなもんですが実はこ
れはすごい贅沢なことだったのです。醤油は今と違って高価だっ
たのでそれまでだったらそんな技法は却下されていたでしょう。
この頃から醤油が大量生産されるようになって庶民が簡単に使え
る調味料として普及し始めたからできた技なのです。 それから
およそ200年の現代。今では冷蔵庫がありますからヅケの技法
は保存法としては過去の遺物になりました。けど、生魚では味わ
えない風味が楽しめるのでこれをネタにした握りが楽しめる寿司
屋はたくさんあります。 それどころか、この料理のように魚以
外の食材にヅケの技法を使った料理も居酒屋のお品書きに並んで
いたりするのですよ。
 (2人分)

 ・ささみ
[漬けダレパート]
 ・濃口醤油
 ・酒
 ・味醂

2本

12g(小匙2)
10g(小匙2)
6g(小匙1)
1.  ささみは筋を取り一口大に切ってビニール袋に入れます。これに[漬けダレパート]を合わせて冷蔵庫で半日漬け込みます。
  • 一晩づけこむと更にしっかりとした味になります。
2. 魚焼き用のグリルの焼き網にクッキングシートを敷いて1.を並べます。漬けダレは使うので取っておきます。
3. 2.をグリルで15分ほどあぶり焼けばできあがり。この間、3分おきに取り出して取っておいた漬けダレにどぼんと浸けてまた網に戻すという手順を繰り返してください。
  
  • 独特の醤油辛い風味はなんだか日本酒が欲しくなります。一粒口に放り込んでは猪口を傾けてぐびりと酒をすするなんて酒呑みとしては最高の飲み方ですよ。
  • お好みで粉山椒を振ったり千切りの大葉をまぶしてみてください。清涼感が加わって良い暑気払いになります。
  • 甘めがお好みなら[漬けダレパート]に砂糖を3g(小匙1)ほど加えてください。ただし、焦げやすくなりますので焼くときは要注意。頻繁に[漬けダレパート]に浸けて表面が乾かないようにします。
  • この料理の付け合せには塩気の強い野菜の漬物などがよく合いますよ。


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