さわらの白子、おろしポン酢和え 難易度:★★☆ 調理時間:20分 |
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「バジル氏の優雅な生活」は19世紀ロンドンの社交界を舞台に 貴族の生活をコミカルに描いた坂田靖子さんの代表作的漫画作品 です。 1話完結の短編連作形式なのですが、その中のひとつに こんなエピソードがありました。 ロンドン一の美食家を自負す る男が街で知り合った文無しの男に「君が想像だにしたこともな い料理をご馳走しよう」と家に招き入れます。その日はずっと楽 しみにしていた「孔雀の舌のスープ」が食べられる日だったので す。 ところが、招かれた男はひとくち食べて「タコのスープは いいや」と言ってしまいます。「いや、君にはタコに見えるかも しれんがこれは孔雀の舌を使ったスープでね」と美食家は説明し ますが男は尚も「だって、これタコだぜ」と言います。 とうと う美食家は怒って男を追い出すのですが後で妻に言われます。 「あれ、タコですわよ。料理人たちがそう言ってましたもん」 面目丸つぶれの美食家は食材を売りつけた業者を訴えると息巻き ますが妻には「良いじゃありませんか。あなた、どうせタコと孔 雀の舌の区別なんかつかないんでしょ」と冷たくあしらわれてし まいます。 この話には続きがあって、実は文無しの男は財布を 落としただけでその正体はアメリカの金鉱成金。過去に何度か孔 雀の舌のスープを食べたことがあったので一口飲んで本物じゃな いと見抜いたのですというオチが付きます。 長く生きていると 大概のものは食べたことがあると錯覚することもありますが、ま だまだ世界には自分の食べたことがない食材や料理があるんだろ うなぁと感じさせるエピソードでした。 たとえば、さわらの白 子──これも57年生きてきて初めて食べる食材だったりするの です。 | |||||||||||||
(2人分) | |||||||||||||
・さわらの白子 ・塩 ・大根おろし ・一味唐辛子 ・ポン酢 ・刻みネギ |
1腹 3g(小匙1/2) 2cm分 適宜 適宜 少々 |
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