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     忍び瓜
 難易度:★★☆ 調理時間:1時間


 

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時代小説『みをつくし料理帖』に出てくる料理です。季節は夏。うっ
かりキュウリを沸かした湯に放り込んでしまったことから生まれた
料理です。茹でたキュウリなど客に出すわけにいかず、まかないに
でもしましょうと漬け汁に放り込んでおいたらあら不思議、味がよく
滲みて美味しくなってましたという流れ。ま、料理の歴史は失敗の
歴史。厨房は実験室みたいなものですから似たようなことはいくら
もあります。
その後、店に出されたこの料理は好評だったのですが、なぜかお
侍の客足がぱたりと途切れます。小松原様という浪人風の馴染み
客が種明かしをしてくれるのですが、胡瓜の切り口が三つ葉葵(水
戸のご老公でおなじみ徳川家の家紋)に似ている。恐れ多いと考え
たのだろうとのこと。ホント、つまらないことに拘りますよね。茹でる
前にキュウリを叩いてゆがめて、どう見ても三つ葉葵には見えない
ようにして主人公の澪は苦境を凌ぎます。こうすると味染みも良く
なるので、恐らくは作者がこの工程を自然に挿入するために考え
たエピソードではないかと僕は睨んでいます。
とまれ、物語の中ではそれからお侍の客が戻ってきて、ただどこか
こっそりと忍んでやって来る風情だったのでこの名前が付けられま
した。
夏真っ盛りに(江戸時代にはないけれど)キンキンに冷やして食べる
とひとしおに旨い一品ですよ。
 (2人分)

 ・きゅうり
[漬け汁パート]
 ・だし汁
 ・ごま油
 ・酢
 ・濃口醤油
 ・砂糖
 ・鷹の爪

1本

20g(20cc)
ひと垂らし
15g(大匙1)
18g(大匙1)
2g
半本
1.  キュウリに軽く塩を振って板擦りにします。鷹の爪は料理バサミで小口切りにします。[漬け汁パート]は小鉢に合わせてよく混ぜておきます。
2. きゅうりをすりこぎで叩いてひしゃげさせます。
力を入れすぎるとぶっつぶれますのでご注意を。
3. 小鍋に湯を沸かしてキュウリを1分茹でます。これを氷水に放って急冷します。
4. 3.の水気を切って[漬け汁パート]に入れます。冷蔵庫で1時間以上漬け込んだらできあがり。
  
  • ほどよく辛くて良い塩梅。すっと汗がひく一品です。
  • 味染みを更に良くしたいと思う方は2〜3mm感覚で包丁目を2/3ほど入れて(胡瓜の両側に菜箸を置いてストッパー代わりにすると簡単です)蛇腹にすると良い感じです。
  • 茹でたり蒸したりした茄子でも楽しめると思います。


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