豆腐の生田楽 難易度:★★☆ 調理時間:30分 |
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江戸後期、明治維新の百年ほど前にあたる1700年代後半。日本 の都市部は世界に類を見ない進化を遂げていました。江戸の街は 既に100万人都市、上水道は完備され、下水はなかったけど堆肥 として農家が買い上げるシステムが確立。食文化も華やかで爛熟 期を迎えておりました。欧州の食文化が一部の特権階級の中で 育まれた王宮料理に端を発しているのに対して、日本の食文化は 庶民の日常的な食生活から生まれてきたというのが特筆すべきこ とだと思います。 1782年(天明2)には大阪で「豆腐百珍」という料理本(豆腐料理ばか りが百種類載っている本)が発売され大人気となったとか。欧州で はフランス革命(1789年)の前夜、とても庶民がグルメブームに沸き かえるムードじゃありませんでしたのでこれは凄いことだと思います 。 「豆腐百珍」があまりに売れたので「続・豆腐百珍」が発売され(この 辺は230年後の今とやっていることは変わらないなぁ^^;)、『大根百 珍』『鯛百珍』『甘藷百珍』『玉子百珍』とこれでもかこれでもかと 類似本が発売されたそうです(ホント、230年経ってもちっとも変って ないという)。 豆腐百珍の面白いところは料理に6段階のランキングが付けられ ていて、しょっちゅうお惣菜として食卓に上る『尋常品』から始まって 、『通品』、『佳品』、『奇品』、『妙品』、『絶品』と難易度が上がって いきます。特に絶品は「さらに妙品に優るもの。ただ珍しさ、盛りつ けのきれいさにとらわれることなく、ひたすら豆腐の持ち味を知り 得るもの」というなんだか凄い定義になっていて、ちょっと近寄りが たいような執念を感じます。 その『絶品』7品の中には「湯やっこ」(湯豆腐ですね)が入っている 辺り、なんだか美味しんぼワールドを感じさせます。確かにあの 料理程、豆腐本来の味を楽しめるものはないとは思うのですが… … そんな「豆腐百珍」の中でも田楽料理は尋常品から絶品まで幅広 いランクで再々登場します。上にかけるものも雲丹餡であったり、 葛餡であったり、豆腐も湯通しするだけでなく焼いて焦げ目を付け ていたりと調理法も多彩です。そんな中で今回は平成の我々に 一番馴染のある田楽味噌を使った田楽料理のご紹介です。 |
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(2人分) | |||||||||||||
・木綿豆腐 [田楽味噌パート] ・赤味噌(又は八丁味噌) ・砂糖 ・味醂 ・酒 ・粉山椒 |
1丁 24g(大匙1+小匙1) 13g(大匙1.5) 9g(大匙1/2) 7g(大匙1/2) 少々 |
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