つけ麺 難易度:★★☆ 調理時間:7分 |
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子供の頃、お昼ご飯がうどんか蕎麦だった場合、そのスタイルは 間違いなく「かけ」でした。で、なぜか料理名に「お」がついて おりました。 「今日はおうどんだよ」とか「今日はおそばだよ 」とか。 間違ってもざるに蕎麦を盛って蕎麦猪口に入ったつゆ に浸して食べるなんてスタイルが供されることはありませんでし た。 ま、箸の使い方も慣れていない子供にあんなものを食べさ せたらテーブルの上の惨状は母に予知能力がなくても容易に予 想できたでしょうし当然の帰結だったのでしょう。けれど僕の頭の 中ではつゆがたっぷり張られた丼からおうどんやおそばをすする のが子供用。ざるから蕎麦猪口に麺を一口分ずつ移してすする 蕎麦が大人用という妙な偏見が刷り込まれてしまいました。 その 影響は長じても続いて随分長いこと蕎麦屋でざる蕎麦を注文する のにいささかの抵抗を感じるという妙なクセが抜けませんでした 。 それでもそういう食べ方があるということは時代劇などを観 て子供の頃から認知しておりましたので食べ方自体に違和感があ ったわけではなくやがてはその日の気分でざる蕎麦を注文したり もするようになりました。 ところが──同じ麺料理でもラーメ ンは別なのです。 あれは熱々のスープに麺が浸かっている食べ 物であって決して一口ずつ別の椀に張られたスープに移して浸し て食べるものではないのです──少なくとも僕の中では。 なの に、20世紀の末頃からかつけ麺のお店を街中でよく見かけるよ うになりました。お昼時にラーメンが食べたい気分になってそれ らしいお店の暖簾をくぐろうとして軒先のメニューにずらっとつ け麺の品書きが並んでいるのを見てたたらを踏んだこともありま す。グルメサイトでラーメン屋さんを探すときはつけ麺専門店じ ゃないかをまっさきにチェックするようになりました。 これも また単なる偏見でそういう食べ方もあると受け入れれば済むはず なのですが僕の中の抵抗感はざる蕎麦を受け入れるどころの騒 ぎではありませんでした。だって── スープの量が少ない! あ れでは熱々のラーメンを楽しめない! あんなものはラーメンで は……いや…なんでもないです。 年も明けて3が日が終わる頃 。いい加減おせち料理にも飽きたなぁなんて思っていたからか、 ふと魔が差してこんなものを作ってしまいました。 これはラー メンではない! ラーメンではない別の食べ物──そう心に言い 聞かせるのですが……美味しかった。 | |||||||||||||
(1人分) | |||||||||||||
・中華麺 ・豚バラスライス ・白ネギ ・ごま油 [つゆパート] ・水 ・鶏がらスープの素 ・蕎麦の返しまたはめんつゆ ・おろし生姜 ・おろしにんにく ・すりごま ・豆板醤 ・(お好みで)酢 |
1玉または棒ラーメン 100g 1枚(約30g) 10cm 12g(大匙1) 200g(カップ1) 小匙2 小匙2 ひとかけ分 ひとかけ分 小匙1/2 3〜6g(小匙1/2〜 小匙1) 5g(小匙1) |
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